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明るくあたたかくすこやかに

熊本市中心部より車で10分。緑豊かな敷地内に社会福祉法人 肥後自活団 大江学園はある。主に障がい児の入所施設として、リハビリテーションとノーマライゼーションの理念に基づき定員70名にて運営。
法人の歴史は古く、明治25年 現理事長の曽祖父である故塘林虎五郎氏により熊本貧児寮が創設。戦前は貧児孤児の救済教育に、戦後は戦災引揚げ孤児の養護施設として児童福祉の使命をはたしてきた。
昭和40年より社会のニーズに応え、知的障がい児を保護指導し、子どもたちの社会的自立と自己実現に寄与。平成元年には障がい児の加齢化に対応するため、障がい者のための施設を開設。利用者の尊厳の保持及び自己実現を目指しながら、彼等が地域で普通に暮らせるよう、社会と共に福祉の増進を図ってきたという。

施設名 大江学園(障がい児入所施設)
第二大江学園(障がい者支援施設)
所在地 〒862-0970 熊本市東区渡鹿8-16-46
〒862-0970 熊本市東区渡鹿8-16-64
開設年月日 昭和40年6月1日
平成元年9月1日
ホームページ http://www.ooegakuen.jp

「独立自活」の理念の下

大江学園は、現在、未就学児・学童期・青年期そして卒園後のアフターフォローまで継続的に支援を行っている。「幼児期から青年期までのトータルケアマネジメント」を行っているのだ。
子ども、ひとりひとりのニーズを尊重し、心身ともに健やかな成長をめざし、それぞれに生きる力、自立する力をつける支援を行う。
また、地域で生活されている子どもたちを対象として、学校からの下校後や土日にお預かりする「日中一時支援」や「短期入所」を行い、多くの利用があるという。
法人の理念「独立自活」のもと、自分たちのことは自分たちで行うことを大切にしてきた。制度にとらわれない法人の姿勢は、その都度必要なことを行い、福祉・教育・就労等の面で創設126年という歴史の中で大きな成果をだし、子ども達が、社会で活躍できることを目指している。

未就学児は、入所している寮から日中活動する施設に通園して保育支援を受ける。年齢や個性に応じた月別カリキュラムの中に「音楽療法」や「食育」、市内の保育園との交流なども行っている。児童期においては基本的生活習慣の習得をしながら、学校生活を支援し、青年期においては就労や社会の中で生活するための支援、個人の特性、成長段階に合わせた支援を行っている。

健康面でのサポートも充実しており、食事・栄養・保健については特に重要視している。「安心・安全・美味しい」食事を目指し、管理栄養士による栄養管理・食育も行っている。給食施設で初めて、熊本市の食品自主衛生管理評価事業の認定を受けたという。看護師による健康観察、通院の支援等も継続的に行っている。

恵まれた環境のなかで

大江学園を語る上で欠かせないのが、熊本市から指定樹木とされている大イチョウ並木道である。観光の方々も写真の撮影に訪れるという。広大な敷地には子どもたちがのびのびと活動できる環境が備わっている。都会のなかに田舎の自然がそのまま残っておりカタツムリ、ヘビ、せみ、たくさんの生き物が生息しているという。
園には現在3~18歳の子ども達が、大和寮・昭和寮・清和寮の3つの寮において共同生活を行っている。日常生活のなかで規則正しい生活習慣を身に付け、心身ともに健やかな成長を目指す。寮の中には、食堂やプレイルーム等用途に合わせて様々な施設が用意されており、子どもたちの交流の場として活用されている。

洗濯物を職員と一緒に畳む子どもたち。寮生活でのルールの一つに「お手伝いをする」があり、職員に任せきりにせず、寮の中で役割を担って生活している。「障害者スポーツ大会で福井県に行く」という高校生、「靴がない」と泣く小学生、それを「もう一つあるでしょう」と落ち着いて対応する中学生、何気ない会話の中から逞しさや活気を感じることができる。ここにも「独立自活」の精神がしっかり培われているようだ。

居室は一人部屋から四人部屋まで用意されており、短期入所のためのゲストルームも完備。寮生活は縦割りで行われ、上下の関係をしっかり築くことができる。毎朝6時までに起床し、各々が通う学校に向かう。主な通学校は、西原小学校、西原中学校、大津支援学校、熊本支援学校、ひのくに高等支援学校等である。
取材させていただいた清和寮のスローガンは「一人一人が意見や個性を出し合い、この24人が楽しく生活がしやすくなるように意識して行動をしていこう!!」であった。
卒業後の進路はさまざまであるが、子どもたちはいつも全力で今を生きているのである。

より良い施設を目指して

「福祉は困った人を助けるためにあります。これからも法人の基本理念に則って、熊本市の中心地に近いということを有利にとらえ、地域に向けて大江学園の福祉を発信していきます。」と、理事長の塘林丈明氏はこう語る。地域の中でその人らしい生活が送れるように、大江学園と第二大江学園が中心となって事業を今後も展開されていく予定である。
職員の方々に、大江学園の良さを聞いてみた。
「歴史ある法人であり、理念がしっかり継承されており、働くことを誇りに感じます。」
「学生時代に実習をさせていただき、とにかく利用者の子どもたちがかわいかった。」
「子どもたちは心がピュアで、生きることに素直。いつでも全力で元気をもらいます。」
「保育士として就職を考えた際、いろんな施設を回りました。サマーホットに参加し、他の施設は考えませんでした。」
園で働く職員の方々は、児童の施設ということもあり保育士が多い。保育園や幼稚園という選択肢ではなく、選んだ職場が障がい児入所施設である理由が、ここにはたくさんある。また、大江学園を訪れればそのことが感じられるのである。

〒860-0842 熊本市中央区南千反畑町3番7号 熊本県総合福祉センター内

TEL 096-324-5462 TEL 096-355-5440