yamauchi

今働いている施設の自慢できるところは?

昨年、清香会は創立50年を迎えました。これまで地域とのつながりを大切に、積み重ねてきたたくさんの人との絆と信頼は時と共にしか得られない貴重な財産であると思っています。清香会では専門である障がい者福祉のノウハウとこの貴重な財産それぞれの強みを活かし事業活動や生産活動を行っています。成果はすぐには出ないこともありますが、「新しいことをやろう!」といったときにいつも応援してくれる仲間に恵まれていることは自慢ありとても頼もしく思っています。

今の仕事で楽しい点とつらい点は何ですか?

期限の関係やイレギュラーな事態発生で「キツイ」と思ったことはありますが「つらい」と感じたことはありません。「トンデモナイ」こととか、一度も経験したことがないようなことに直面したとき結構多くのことを学んでいます。たくさん考え、動いた分だけ自分の強みとなることから「経験したことがないような内容」を任され、うまくできたときに楽しく感じます。それは利用者支援においても、それ以外の業務においても感じています。

仕事をするうえで大切にしていることは?

大学を卒業した2002年は、就職氷河期の最谷底にあり自分がやりたいことも出来ることも実現することが困難な時代で、子どもの頃に描いていた「明るい未来」とは程遠く、世の中全体が疲弊しきっていました。当時、自分自身も色々なことで悩み、たくさんの人の期待を裏切ってしまいました。そのときの経験と反省から、時代や社会状況次第で良くも悪くも極端に振り回されるような想いをほかの人たちにはして欲しくないと思っています。自分らしく誰かのために一生懸命生きようとしている人たちが安心して暮らしていける環境を提供できるお手伝いができればという想いでいつも仕事に臨んでいます。必要とされる存在であり続けられるように頑張ります。

清香園ではミナクルショップ明日香という直売店を運営されていますが、地域住民の方の反応はいかがでしたか?

施設商品を売るだけの販売店ではなく、買い物難民対策、農福連携、県内外の法人事業所との連携・情報交換等、社会福祉法人の使命として取り組むべき課題の実証拠点としてミナクルショップ明日香を始めました。販売所としての機能は着実に定着し、オープンから6年を経て当初想定していた以上の生産者、出品法人、顧客の輪が広がり沢山の情報も集まっています。「得体の知れない」事業所だった6年前には実現不可能だったことにもチャレンジできる基盤がようやくできたと思っています。これまで得られたもの、明日香ができて変わったものを再分析し縁ある人が幸せを実感できるような次の活動に活かしていきたいと思っています。

利用者さんの高齢化問題を抱えている施設も増加していますが、この問題にどのように取り組まれていますか?

支援施設の清香園も高齢化の課題に直面しています。ソフト面では支援方法・日課・余暇活動等の見直しを進め自発的に介護福祉士資格を取得する職員が増えている一方で、ハード面が追いついていないのが現実です。施設・設備の改修も進めているところですが、建て替えなど根本的な部分から変えていく必要がありうまく進捗していません。

また、高齢利用者退所後に入所する利用者が20代だったりする点は特養などの高齢者施設にはない特徴で、いわゆる「団塊世代」の高齢化が一段落した後の姿まで予測し対応できるように中長期計画の分析・策定に力を入れています。財源にも限りがあるので慎重かつ効果的な活用が求められていますので、高齢化対策と同じくらいのウエイトでその後の事業のあり方にも目を向けています。

プライベートの質問です。休日はどのように過ごされていますか?

家族みんなで外遊びや旅行に行っています。希望休も取りやすく、入学式や運動会などの学校行事、節句などの家族行事なども家族一緒に過ごすことができています。休みの日は事業所に遊びに連れて行くこともあり、利用者の「おじちゃん」「おばちゃん」たちと家族のように馴染んで遊んでいます。ほかの職員も同じように子どもを遊びに連れてくることが良くあり、家族を連れて遊びに来たくなるような職場の温かい雰囲気が好きです。

仕事でもプライベートでも構いません。
今後取り組みたいことは何ですか?

この先、地域共生社会が実現し「事業所のみなさんのお陰様でいろんな力を身につけることもできました。AIもIotも進み施設に頼らなくても自立して生活できる地域も環境も整いました。これからは一人でも生きていけます。」と利用者の全員が事業所から自立しいていき「障がい」という概念が無くなる時代が来るかもしれません。そんな時代になっても自分の力が活かせる本当に必要とされるものってなんだろうといつも妄想しています。障がいに限らず縁ある人が幸せになることに力を入れていきたいと思っています。

就職先の施設の選び方のアドバイスをお願いします

やりたい職種があったとして「なぜ?」「何のために」を突き詰めていくと、本当は自分のやりたいことの核心はもっとシンプルなもので、そこへ辿りつけるルートは一つではないと気づきます。やりたいことがストレートにできる仕事に就くことがベストなのですが、出合えるケースは極僅かです。いま自分にできること、持っている自分の能力を活かせる仕事を通じ、目的を実現していく過程でその仕事が天職となることの方が多い気がします。何かのきっかけで「思っていたのと違った」とがっかりすることもなく、自分ができることをコツコツと積み上げ高めていくなかで、「やりたいこと」を実現できる力は身についてきます。給料も勤務地や職場の雰囲気も大事ですが、「なぜ?」「何のために」という目的を持って就職先を比較研究してみてください。

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